里親シンポジウム地域集会in八尾♪
いつしかすっかり秋も深まり、木々の彩りも日ごとに変化しております。
ご無沙汰いたしております。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。
爽やかな秋晴れが続く10月24日、ふたば里親会主催の里親シンポジウムが
八尾の山本コミュニティセンターで行われました。
心配しておりましたが緊急事態宣言が9月末に解除され、感染予防対策を行ったうえで
無事に開催することができました。
13:30開演、大松桂右八尾市長におきましては、ご多忙のなか会場までお越しいただきまして、
子どもの健全な成長を支える里親さんへの激励と、里親会の発展を祈念し心温まるお祝辞を
いただきました。本当にありがとうございました。
今年も昨年同様、コーディネーターの質問に答えていただく『徹子の部屋』形式で進んで
いきました。パネラーは、今年特別養子縁組が成立し、現在5歳の男の子を育てているHさん、
はぐくみホームで6歳の男の子を養育されているOさんの娘さん、もう一人は特別養子縁組で
男の子を育て、現在は中学1年生の女の子を養育されているTさん、そして、東大阪子ども家庭センターの
里親担当と乳児院の里親支援専門相談員も登壇し、それぞれの立場から話していただきました。
里親をしようと思ったきっかけ、夫婦でどのような話し合いをされたのか、里親に関する情報収集、
登録までの期間、登録から委託までの期間、委託が決定したときの率直な気持ちなどをまずお聞き
しました。センターと施設からは里親登録までの流れ、施設から里親への養育のバトンタッチ(愛着の
移行)の方法や期間、子どもにとって最善の生活をチームで考え守っていくこと、実親との交流、
ライフストーリーワークや真実告知についての話がありました。
子どもには自分のルーツを知る権利があります。生まれた家庭で生活することが難しく、生活の場が
変わっていく子どもが多いなかで、ライフストーリワークや真実告知によって、点だった記憶が線に
なるように繋げていくプロセスが大切になります。乳幼児期の写真が一枚もなかったTさん宅の女の子は
里親さんと一緒に生い立ちを整理しながら、絵を描いたりして手作りのアルバムを作成されました。
さまざまな形で突然やってくる子どもの疑問やちょっとした変化を見逃さず、子どもの成長に合わせて、
出会ったときの気持ちを伝えることが大切だとTさんは話されました。
親になる、里親になるということは、楽しく心躍ることばかりではありません。子どもの成長と共に
さまざまな場面で悩み、葛藤を抱え、うまくいかないもどかしさや辛さも経験すると思います。パネラー
のみなさんには、そういった面も話していただき、困ったときは里親会をはじめ、支援機関や子ども家庭
センター、保育園や学校、施設の里親支援専門相談員が
チームを組んで里親さんをサポートしながら養育していく(チーム養育)ことを目指しているとお伝えさせていただきました。
最後にコーディネーターより、里親家庭で育った3人の子どもたちの手紙が披露されました。共に過ごした
時間の長さではなく、前を向いて生きていくことの大切さや、”あなたの居場所はここだよ”と安全で安心
できる空間を提供し、ときに厳しく、ときに寄り添いながら、成長を一番近くで見守ってくれた里親さん
への尽きることのない感謝の言葉に、目を潤ませ聞いておられる方もいました。良いことばかりでは
決してなかったと思いますが、子どもたちの素直な気持ちは、里親さんに充分伝わったことと思います。
里親になりたい、子どもを育てたい、里親のことを知りたいという方々が広報誌やホームページ、チラシを
見て参加してくださいました。想像していたよりたくさんの方々にお越しいただき、みなさん熱心に耳を
傾けてくださっていました。話が盛りだくさんとなり、予定の時間より1時間ほど延長したので、その後の
分科会の時間を大幅に短縮することになってしまいました。分科会でもたくさんの質問をいただきましたが
会場の都合上、消化不良の状態で終了しなければならず、大変心苦しかったです。短い時間でしたが、
参加して良かったと感じていただけるようなシンポジウムであったなら、嬉しく思います。
参加してくださったみなさま、ご協力くださったみなさまに感謝いたします。
ありがとうございました。
ふたば里親会主催のシンポジウムは今年が最後になります。関係者の方々におかれましては永年にわたり、
温かいご支援とご協力を賜り、厚く感謝申し上げます。本当にありがとうございました。
一人でも多くの子どもたちが、温かく幸せな未来を夢見て過ごせることを願っております。
アリオ八尾や東大阪市役所で定期的に相談会を行っております。ふたば里親会や大阪府のホームページを
ご確認のうえ、どうぞお気軽にお越しください。
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